憂鬱に現を抜かす、

命を絶つ勇気が出ない社会の贅肉 人生

操そういい事なんて無い

愛猫が健康の証を生み出して隠している音を

丑三つ時のベッドの上から聞いていた。

 

砂を掘る仕草を脳裏に浮かべながら

薄青く光るタブレットと白い電子ペン。

片手間に触る携帯には想い出と呼ばれるものがデータとして残っている。

 

 

初めて人と付き合って、別れた。

浅い眠り、静かな部屋。そっぽを向く彼と傍らで温度のない水を流す私。

 

先日、テーマパークへ行った。交際2年を祝すものだった。

 

実際、記念日でもなんでもない日で

その前には軽井沢に行く予定だった。そこで祝うはずだった。何も予定を立てない彼を他所に私は評価のいいコテージを探し、なんとなくのデートスポットを見ながら結局あちらから何一つ打診が無いので、自分の案を提示した。8月のことだった。

 

彼はOKを出した。8月30日二人で軽井沢へ行くことになった。一泊二日で。ここ一、二ヶ月彼の学校の事情で会う頻度もなにも減っていた。

連絡をとる頻度も、なにもかも。

 

浮気などは疑っていなかった。そんなものできるほど器用な人ではなかったから。

 

しかし、次の日きた連絡はこうだ。

「新歓があって、自分たちの代はやらなくちゃいけないことが多いからもしできたらキャンセルしたい。無理だったら構わない」

 

予約していたコテージは1ヶ月前からキャンセル料が発生する場所だったのでその旨を伝えたうえで、2年だしできれば断って欲しいと返信する。すると、キャンセル料は当然自分が払うからキャンセルさせてくれと。

ここまで全て私が予約を取ったので全て私の手間となり負担となり腹も立つが従った。

 

その後特にしっかりした謝罪もなく

リスケジュールという概念を持たない彼は

9月になってもなんの音沙汰もなかった。

 

こちらから言って初めて動く、余りにも無能だ。AIの方が余程賢いではないか。

 

結局、どこにいくか、ホテルを探し予約したのも全部私で、彼がしたのは私の3連勤の次の日に2日間のテーマパークのチケットを取ることだった。因みに敢えて記載しておくが私は予定がズレてもいいように3連勤後 4連休を取っていたのに、だ。

彼とは家が近いが、ここまででキャンセル料は払われていなかった。人として少しおかしいだろう。どうしてって、払ってくれと催促を何度もしていたからだ。当然それはお金が欲しいというより予定を蹴られたことへの憤怒である。

 

テーマパーク2日分のチケット代からキャンセル料を引くことによって解決となったが、それは料金としてであって信頼は失せたものだ。

 

1日目は楽しかった。

普通に写真を撮って、好きなものを食べて普通に過ごしていた。前日私が遅くまでバイトだったこともあり早めにパークを出たが、ホテルまでの送迎バスにも普通に乗れて普通にチェックインをし、部屋に入った。

 

綺麗なホテルだった。家族向けらしく部屋が広くベッドも大きいものが二つ。バストイレ別で24時間営業のコンビニも併設されていた。ただパーク帰り、行きの人でごった返していたが。

 

駐車券のサービスをフロントにつけてもらうためフロントへ向かったのだが駐車券を置いてきてしまい彼に電話をしたのだった。

 

何回かけても出ない。仕方なく部屋へ戻る。

 

寝てるのだ。その男は。

 

確かに彼の運転する車で8:30頃地元を出た。

しかし、彼は前日休みであり、好きなだけ眠れたにも関わらず、わざわざ連勤明けに過酷なテーマパーク、こちとら3日間4時間睡眠で来たにも関わらずあんまりではないか。

 

呆れた私はそいつを起こして駐車券を受け取り「お風呂に入るかご飯を食べておいて」といいコンビニで買ったカップ麺を食べるためのお湯を沸かすため水を入れスイッチを押し再びフロントへ向かった。部屋に戻ったら何もしていなかったが。

 

呆れすぎてあまり覚えてもいないが、浴槽にお湯を張ってシャワーを浴びてる際入ってきていいよと声をかけたが上がったらベッドで気絶している男がいるではないか。

流石に苛立ちが止まらなかった。チェックインしたのは22時前だったがその頃には0時近かった。私は少しでも長く寝たかったため髪を乾かした後毎日服用している睡眠薬と躁鬱の薬と、苛立ちを収めるための頓服を服用しベッドに入った。浴室からはコントとそれを笑う音が聞こえていた。

 

彼への想いは個々で途絶えた恐らく。

 

彼は遅刻癖が酷いあげく「ごめん」の一言しかない。遅刻しそうの一言もなければ何分遅れるなど、一切ないのだ。

 

二日目は6:30に起きた。はやめにパークに着くため8:30のパーク行きシャトルバスに乗ることにした。しかし私の隣で寝てる男は寝起きが悪い。一人では起きれない中学生までしか許されない特技を持っている。役に立ったことなんて私たちの関係で1度もないが。

朝食バイキングがあったので7:00に起こしてと頼まれていたため私は歯磨きや化粧など朝することをある程度済ませて7:00に声をかけたものの「7:30に起きる」とのことだった。私も寝起きは良くなければ長く寝たいので気持ちはわかる。しかしこの後、彼は7:30に起きて朝食を食べに行きのんびりとおかわりまでしたのだ。部屋に戻った時間は8:05

そして彼は何の準備もしていない。

こうやって遅刻するのかと感心していた。

 

結局乗ったバスは9:30だった。しかし彼は悪びれる様子などひとつも見当たらずシャトルバスの中で寝ていた。

 

パークについてから18時くらいまでは普通に楽しんでいた。18時あたりに喧嘩をした挙句

泣いてる私の腕を鷲掴みにし痣ができるほど強く握られアトラクションの列で大泣きしてしまった。

 

いらついたら携帯を投げるなど物にあたることは時折あったがこれはもうDVだと確信し別れることを決意した。

 

その後色々揉めたが私は彼の車で家の前まで送ってもらい、私の家に着いた瞬間この男

大泣きし始める。

 

理解が及ばない。

 

ずっと変わらず好きだったなどほざくのだ。

しかしこいつは過去2年の間に「言葉にしないと分からない」と私に言ってきた男。

元々私はあまり積極的に思ってることを口にしないタイプで、それに対して散々こういったことを言われた。

 

付き合いたてから1年ほどはずっと求めてもいないのに好きやかわいいや愛してるをずっとそれはもうあきるほど言ってきたが

次の1年で驚くほど言わなくなり、携帯のロック画面とホーム画面はなんだかよくわからないダイエットになるらしいハンバーガーから女子アイドルになり、もう飽きたの?と聞くと「いや?」といった横暴な態度を取ってきていた。周囲には別れた方がいいとしか言われなかった。全くもってその通りだったと痛感するのはこの後だ。

 

こいつは、言った。

「いつか注意されたことを全部直すから」

もう別れたから私が何人と寝ようがそんなこと知らないけど。私に彼氏が出来たら終わりだけど幻影でも追っていればと返す

「絶対治して迎えにくるから(ここでグータッチ)」

 

はぁ?

 

私の脳裏にはハリウッドザコシショウしかでてこなかった。

誇張してグータッチを一生してやろうか。

兎に角これこそ蛙化、唯一行為を向けられても蛙化しないからという理由で付き合った彼だったが、結局私の中では蛙と変わり、もうあなたと友達に戻ることも難しいでしょうとだけ告げ、グータッチもすることなく

これまでは車が見えなくなるまで見送ったがこちらから去った。

 

家に戻り「元彼」のLINEの通知と固定を外した

 

しばらくしたら元彼から「今までたくさんのことを私が教えてくれてたああだこうだ」といった内容の連絡がきていたが、うん。とだけ返すと既読だけをつけ、数日後に何故か直して欲しい所を聞いてきた。

 

私がこのブログを書いたのは別れたことも知っている共通の友人からある話を聞いてからだ。

 

あいつの携帯の画面まだお前だったよ、未練タラタラだね

 

静まり返った実家で私は愛猫を撫でている。

時間と約束を守らない人間にろくなものはいないと思い、心做しか病気が少し良くなった気がした。